令和5年度更新履歴

令和6年1月4日


 高知地方気象台のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。台長の吉野昌史(よしのまさし)です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 まず、元旦に発生した「令和6年能登半島地震」について、本日現在も地震活動は活発な状態が続いており予断を許さない状況ではありますが、亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。

高知地方気象台長

 さて、高知県内においては、昨年12月は一時的に冷え込みが厳しい時期はあったものの、一昨年12月のような記録的な大雪などはなく、この年末・年始、一時的に雨は降りましたが比較的穏やかに推移しました。
 一方で昨年一年間を振り返ってみますと、6月、8月の“線状降水帯”による記録的な大雨、9月下旬以降11月頃までの記録的な少雨、7月の日向灘の地震により最大震度4を観測、10月の鳥島近海の地震活動に伴う最大34センチメートルの津波の観測等、県内でも様々な現象が発生しました。
 新しい年となりましたが、地球温暖化の影響もあり、引き続き雨の降り方の集中化・激甚化は進むと思われます。また、ひとたび起これば、高知県を含めた広範な地域に甚大な被害をもたらすであろう「南海トラフ沿いの巨大地震」についても、発生の切迫性は着実に高まっています。
 このような、自然現象による被害を少しでも軽減できるよう、気象台では常に情報の改善に努めており、令和6年度には、“線状降水帯”発生の可能性を半日程度前から呼びかけるための情報を、現状の「地方単位(例:四国地方)」から、「都道府県単位(例:高知県)」で発表できるよう、準備を進めています。
 これまで築いてきた高知県、県内34市町村、国関係機関、地元報道を含めた防災関係機関のみなさまとの連携・協力関係をより深め、本年も地域の防災力向上に向けた各種の取組を着実に進めてまいりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

令和6年1月4日
高知地方気象台長
吉野 昌史

令和5年11月1日


 高知地方気象台のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 今日から11月に入りました。今年の出水期を振り返ると、梅雨前線や台風による暖かく湿った空気の流れ込みにより、6月には県西部で、8月には県中部に「線状降水帯(※)が発生したことで、多くの観測所でこれまでの観測記録を塗り替える記録的な大雨となり、また、浸水害やがけ崩れも発生しました。
 (※)次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が線状に列をなし、数時間にわたってほぼ同じ場所に強い雨を降らせる現象で、大雨による災害発生の危険度が急激に高まる恐れがあります。
 これからは冬に向かうこともあり、大雨の発生リスクは下がって行きますが、昨年12月には冬型の気圧配置の強まりにより、普段、雪の少ない県中部の平地でも大雪となり、高知市における積雪の記録を、約30年ぶりに塗り替えるとともに、交通障害や転倒事故、倒木による停電等も発生しました。
 このように、季節により災害をもたらす気象現象は変わりますが、気象台では、予想される現象に応じた各種情報を常に発表していますので、ご自身の状況に応じた情報の利活用をお願いします。
高知地方気象台の観測露場に設置している積雪計
大雪(高知市での積雪14㎝を記録)当日の高知城
 一方、“地震”の発生を予測することは、現在の科学的知見では困難ですが、これまでの研究から、南海トラフ沿いでは、大規模な地震が過去から周期的に発生していることがわかっており、今後30年以内に70~80%の確率で発生すると言われています。また、大規模地震が発生した後などにおいて、もう一度、大規模な地震が起きる可能性が相対的に高まっている等と判断できた場合には、「南海トラフ地震臨時情報」を発表します。地震を予知するのではなく、できるだけ普段の生活を送りながら次の地震に最大限備え、警戒していただくためのものです。このため、情報が発表された場合、自治体からの呼びかけ等に応じて、地震への備えの再確認を行うとともに、地震発生後の避難では津波からの避難が間に合わない方は、事前に避難をしていただく等の対応をお願いします。
 地域の安全・安心のために、引き続き高知地方気象台職員一丸となって各種業務を進めて行きますので、どうぞよろしくお願いします。

令和5年11月1日
高知地方気象台長
吉野 昌史

令和5年6月19日


 高知地方気象台のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 気象庁の前身である“東京気象台”が、明治8年(1875年)6月1日から東京において気象と地震の観測を開始したことより、 気象庁では同日を「気象記念日」としています。 また、高知地方気象台は明治15年(1882年)に高知県高知測候所として創立して以来、 この地域の気象等を観測するとともに、日々の生活や自然災害への防災対応に役立てていただけるよう、 様々な観測データの提供や、天気予報・気象警報等の各種情報の発表を続け、本年で141周年を迎えました。
 毎年、この気象記念日には、多年にわたり気象行政に対してご協力をいただいている機関に感謝の意をお伝えするため、 気象庁長官や大阪管区気象台長等による表彰を行わせていただいています。 今年度は、平成19年の冬から、気象台の要請に応じた積雪の観測・通報業務を受託いただいている、 高幡消防組合津野山分署に対して、“大阪管区気象台長表彰”を授与させていただきました。 同署で観測いただく積雪の値は、県西部における雪の状況を知る重要なものであり、改めて感謝申し上げます。
高幡消防組合津野山分署への感謝状授与
(向かって左側が坂本副分署長)
 さて、四国地方も5月29日に梅雨入りし、 また6月2日には県西部での“線状降水帯”の発生を受け、 気象台では「顕著な大雨に関する高知県気象情報」を発表する等、 本格的な大雨シーズンとなっています。
 大雨に関して気象台が発表する各種防災情報や、 自治体から発令される避難に関する情報などを上手く活用し大雨に備えていただいたり、 ご自身の命・大切な人の命を守るための行動をとっていただくよう、お願いいたします。
 なお、気象台が発表する各種防災情報の目的や内容を手軽に学んでいただけるよう、 当台ホームページにおいて動画を公開(※)しておりますので、是非ご覧下さい。
  (※)動画で学ぶ「防災気象情報」

令和5年6月13日
高知地方気象台長
吉野 昌史

令和5年4月3日

高知地方気象台長


 高知地方気象台のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。台長の吉野昌史(よしのまさし)です。高知での2回目の春を迎えました。
 昨年度を振り返ると、県内に大きな影響を及ぼすような地震・津波の発生はなかった一方、気象に関しては、渇水、7月には台風第4号の接近に伴い県西部で“線状降水帯”を伴う大雨、9月の台風第14号では大雨に加え暴風と高波、また12月には強い冬型の気圧配置により山地だけでなく平地でも大雪となりました。これらの現象で被災されたみなさま方に、改めてお見舞い申し上げます。
 さて、本日から新しい年度が始まりました。地球温暖化が進んでいる影響もあり、近年、雨の降り方が激甚化・集中化し、日本各地で毎年のように大きな被害が発生しています。また、ひとたび起これば、高知県を含めた広範な地域に甚大な被害の発生が想定される「南海トラフ沿いの巨大地震」についても、発生の切迫性は着実に高まっています。
 気象台では、引き続き自然現象の監視、防災気象情報の適時・適切な発表、さらには最新の科学技術などを導入しながら予測精度の向上に努めます。また、これまで築いてきた高知県、県内34市町村、国関係機関、地元報道を含めた防災関係機関のみなさまとの連携・協力関係をより深めさせていただきながら、地域の防災力を高め被害の軽減に結びつくような各種の取組を着実に進めてまいります。
 どうぞ、よろしくお願いいたします。

令和5年4月1日
高知地方気象台長
吉野 昌史

市町村訪問

▼ 令和5年度市町村訪問
▼ 令和4年度市町村訪問