令和4年度更新履歴

令和4年12月1日


 高知地方気象台のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

 間もなく11月も終わり、高知県における災害の特徴である“大雨”についても、 その発生の可能性は低くなり、来年の出水期まで少し落ち着いた状況が続くと思われます。

 一方、“地震・津波”に関しては、いつどこで発生してもおかしくありません。今後30年以内に70~80%の確率で発生すると言われ、 ひとたび起これば、高知県を含めた広範な地域に甚大な被害の発生が想定されている「南海トラフ沿いの巨大地震」もその一つです。 このような“地震・津波”による被害を少しでも軽減し、ご自身のみならず大切な方の命を守るためには、“地震・津波そのものと、 これらから身を守るための備えと行動”をより深く知っていただき、いつか必ず発生する「南海トラフ地震」を正しく恐れ、正しく備え、 行動力を強くしていただくことが重要です。この普及・啓発のために、高知地方気象台は高知県と共催し、 先日、防災気象講演会を開催したところですが、当台ホームページ(※)にも“地震・津波”に関する様々な情報を掲載しておりますので、 是非、ご覧ください。
  (※) 高知県とその周辺で発生する地震の特徴について

 話題は変わりますが、「線状降水帯」という言葉を見聞きされることが多いかと思います。 これは、次々と発生した積乱雲により、線状の降水域が数時間にわたってほぼ同じ場所に停滞し大雨を もたらすという気象現象の一つです。近年、この「線状降水帯」を伴う大雨による災害が、毎年のように発生しており、 令和4年7月には高知県西部でも観測されました。気象庁では、この「線状降水帯」の発生を、より精度よく予測するための 様々な取組を全庁挙げて進めており、本年6月の室戸岬レーダーの機器更新に加え、先日には高知市比島にある当台の観測露場に、 「マイクロ波放射計」という新たな機器を整備しました。引き続き、線状降水帯の予測精度向上に向け、しっかりと取組を進めてまいります。
マイクロ波放射計 マイクロ波放射計
露場に整備されたマイクロ波放射計

令和4年11月
高知地方気象台長
吉野 昌史

令和4年6月3日


 高知地方気象台のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

 ご存じの方もおられるかと思いますが、6月1日は「気象記念日」です。これは、明治8年(1875年)同日に東京で気象と地震の観測が 開始されたことを記念するものであり、本年で147回目を迎えました(高知地方気象台は明治15年に高知県高知測候所として創立され、 本年で140周年を迎えました)。

 例年、気象記念日には、気象行政に対して多年にわたりご協力をいただいている機関に感謝の意をお伝えするため、 気象庁長官や大阪管区気象台長等による表彰を行っています。

 今年度は、平成5年から後免地域気象観測所の管理業務を受託いただいている高知県農業技術センター、平成13年から本山地域気象観測所の 委託管理業務を受託いただいている嶺北広域行政事務組合に、それぞれ気象庁長官表彰を授与させていただきました。改めて感謝申し上げます。

高橋所長、川村消防庁と台長

 話題は変わりますが、気象庁では全国で様々な気象観測を行っており、その一つに、雨雲の広がりや雨の強さなどを面的に観測できる“気象レーダー” というものがあります。県内では室戸岬において観測を行っていますが、令和4年6月2日からは最新の機器による運用を開始しました。
 これにより、雨の強さなどがこれまで以上に精度よく観測できることから、キキクル(危険度分布)をはじめとする各種防災情報の精度も一層高まります。

室戸岬レーダーの写真

 6月に入り、例年であれば間もなく「梅雨入り」を迎えるなど、本格的な大雨シーズンが始まります。気象庁では、 これまでも大きな被害をもたらしてきた「線状降水帯」が発生する可能性が高い場合に、気象情報により半日程度前から呼びかけるなどの 情報の改善(※)を進めています。
 大雨に関して気象台が発表する各種防災情報や、自治体から発令される避難に関する情報などを上手く活用いただき、大雨に備えていただいたり、 ご自身の命・大切な人の命を守るための行動をとっていただくよう、お願いします。

  (※)今出水期から行う防災気象情報の伝え方の改善

令和4年6月
高知地方気象台長
吉野 昌史

令和4年4月1日

高知地方気象台長


 高知地方気象台のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 令和4年4月1日に着任いたしました高知地方気象台長の吉野昌史(よしのまさし)です。

 高知県での勤務は初めてですが、高知への移動途中で見た豊かな自然、また、異動の手続きで訪れた県庁や高知市役所での応対の暖かさに触れ、 高知県の一住民となれることを大変嬉しく感じる一方、美しい山、平野、川、海に恵まれ、自然豊かな地勢である以上、 自然災害と無縁ではいられない地域でもあり、本年創立140周年を迎える高知地方気象台の長として、改めて身の引き締まる思いです。

 高知県では、これまでも大雨・台風、地震・津波等により幾度となく大きな被害が発生していますが、特に近年においては、 激甚化・集中化している気象災害に加え、前回の地震からあと数年で80年となり、次の地震発生の切迫性が高まっている南海トラフ巨大地震では、 地震による揺れと津波に伴う大きな被害の発生が想定されています。
 このように非常に厳しい状況ではありますが、高知地方気象台は約70万人の高知県民のみなさまの安全・安心を守るため、 また信頼される気象台となるよう、職員一丸となって自然現象の監視、防災気象情報の適時・適切な発表・解説を行います。 さらに、地域防災力の更なる向上に向け、高知県、県内34の市町村、報道を含む防災関係機関のみなさまとの連携・協力関係を より深めさせていただきながら、地域に根差したきめ細やかな取り組みを進めてまいります。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

令和4年4月
高知地方気象台長
吉野 昌史

市町村訪問

▼ 令和5年度市町村訪問
▼ 令和4年度市町村訪問