札幌管区気象台長からのメッセージ


札幌管区気象台長 青木 元

 札幌管区気象台長の青木元(あおきげん)です。日頃から札幌管区気象台のホームページをご利用いただきありがとうございます。

 札幌管区気象台は、北海道全域の気象、海洋、地震、火山などの観測、予報・警報や情報の発表を行うとともに、関係機関と連携して防災・減災へ取り組んでいます。管内には、函館、旭川、室蘭、釧路、網走、稚内の6ヶ所の地方気象台、帯広測候所と新千歳航空測候所があり、各官署が地域と役割を分担しながら業務を行っています。

 近年は日本各地で「これまで経験したことのないような」豪雨災害が頻発しています。ここ北海道でも、台風や大雨災害が増加するなど、以前に比べて雨の降り方が変わってきているように感じます。

 また、平成30年北海道胆振東部地震は記憶に新しいところかと思いますが、こういった内陸地震のほか、千島海溝沿いで巨大地震の発生も懸念されています。火山については、前回の有珠山の噴火(平成12年)から既に20年が経ち、他の火山も含め、活動的な火山の多い北海道では、いつ火山活動が活発になってもおかしくありません。

 一方、北海道の雄大で美しい景観、広大な大地、豊かな自然は、地球の営みの中で育まれてきたものです。例えば、火山の噴火は短期的には災害をもたらしますが、長い目で見ると肥沃な土壌を作り、美しい景観による観光、温泉などの恵みをもたらします。また、大雨による洪水は、石狩平野、上川盆地、十勝平野など、人の住みやすい平らな土地を作りました。このように、自然の災害と恵みは表裏一体の面があります。

 気象台では、こうした自然現象を日夜監視し、様々な情報を発表しています。大雨、台風、地震・津波、火山噴火などの自然現象は、私たち人間の力では止めることはできませんが、的確な防災行動につながる情報を発信することによって、被害を最小限にくい止めたいと考えています。

 長い目で見ると、災害は一瞬です。普段は自然の恵みを存分に享受しながら、いざというときに命を守る行動がとれるよう、みなさんお一人お一人が、日頃からの備えや心の準備をしていただけるようお願いします。

令和3年4月 札幌管区気象台長 青木 元(あおき げん)