彦根地方気象台のホームページをご利用いただきありがとうございます。
令和6年4月から彦根地方気象台長を務めます野村武司(のむらたけし)です。昭和61年4月、彦根地方気象台(伊吹山測候所)に採用されてから西日本各地の気象台や気象庁本庁で勤務し、30年ぶりに再び彦根に戻って参りました。歴史的な建物である気象台の庁舎は、リノベーションをされているものの、採用当時の面影がそのまま残っており、新鮮な緊張感を持って業務にあたっています。
さて、毎年全国のどこかで気象や地震・津波による大きな自然災害が発生し、多くの尊い人命が失われています。滋賀県では、平成4年8月5日の大雨による高時川の氾濫や、令和3年12月末の北部を中心とした記録的な大雪など、大きな自然災害が発生しています。
これからの季節は次第に気温が上昇し、やがて大雨の季節を迎えます。とりわけ線状降水帯が発生した時には、狭い範囲で猛烈な雨が降り続き、大きな災害の発生するおそれがあります。
気象庁では、これまでも線状降水帯による大雨の可能性が高くなった時に、気象情報の中で半日程度前から線状降水帯の発生する可能性が高いことをお伝えしてきました。
近年、観測の強化や予測精度の向上により、今年度からは線状降水帯の発生する地域を現在の広範囲(近畿地方)から府県単位(滋賀県)に絞って予測し、気象情報でお知らせすることを予定しています。地域を絞った情報の提供により、さらに効率的な防災活動に繋がることを期待しています。
彦根地方気象台では、国民(県民)ひとりひとりに危機感を伝えるとともに、迫りくる危険から直ちに避難を促す防災対応に繋げられるよう、職員一丸となって防災に関わる気象情報を適時・的確に発信して参ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
令和6年4月
彦根地方気象台長
野 村 武 司