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令和6年度県民防災講演会「桜島大正噴火から110年」を開催しました

県民防災講演会「桜島大正噴火から110年~その時にあなたはどう備える~」は、 予定通り11月10日(日)に開催いたしました。
ご参加いただき誠にありがとうございました。
質疑応答の時間にご紹介できなかった質問につきまして、登壇者の皆様に回答を作成頂いております。回答は一部となりますが、ご参考にして頂ければ幸いです。

           
Q.溶岩の規模と流動スピード、待避方法や待避方向について教えてください。A.溶岩流の規模は火口からの噴出量に依存し、噴出量が大きければ溶岩流の規模大きくなり、到達距離は長くなります。大正噴火では10億立方メートルの溶岩が出て、4キロメートル流下しました。 流下する速さは人が歩く速度よりあきらかに遅いですので、徒歩で避難可能です。避難は溶岩の流下方向に対して横方向(直角の方向)に避難ください。
回答者:京都大学防災研究所附属火山防災研究センター長 中道治久教授
Q.大規模噴火の火山灰によるインフラへの影響は、どの程度ありますか?A.大規模噴火発生後は、一部地域で数十cm~数mの火山灰等が堆積したり、地盤が数十cm沈下することが想定され、交通網(道路,鉄道,船舶,空路など)が寸断すると考えられ、その復旧に長時間かかることが考えられます。 また、火山灰が積もった状態で大きな地震や豪雨等が起こる可能性がありますので、建物の倒壊や土石流等による被害が起こると考えられます。
回答者:鹿児島大学地域防災教育研究センター長 酒匂一成教授
Q.桜島の噴火の予知はどの程度可能なのでしょうか?A.火山噴火予知とは、いつ(時期)どこで(場所)どのような(様式)噴火が、どれくらいの激しさ(規模)で発生し、いつまで(推移)継続するか(これらを噴火予知の5要素と言います)を事前に把握し、予め知らせることです。 十分な観測体制が整備された火山では、ある程度大きな噴火の前には、何らかの前兆現象を検知できることが分かってきましたが、現在の科学技術では、これら5つの要素すべてを正確に予測する精度はありません。
回答者:鹿児島地方気象台 安藤忍地震津波火山防災情報調整官
Q.防災グッズ、火山灰対策についてはどのようなものを備えるべきか?A.「最低3日間、推奨1週間」分の食料、飲料水、携帯トイレ・簡易トイレ、トイレットペーパー等の備蓄、非常持出品(救急箱、懐中電灯、ラジオ、乾電池等)の準備や、 避難場所や避難経路の確認、家族との連絡体制の確認など、日常における災害時の備えをしっかりしておきましょう。
回答者:鹿児島県危機管理防災局危機管理課 下茂康雄主幹兼計画管理係長
防災講演会ポスター

講演会ポスター(クリックで拡大)

開催内容

日時:令和6年11月10日(日)13時30分~15時30分(13時開場)
場所:鹿児島大学稲盛会館
開催方法::会場とオンライン(ハイブリッド開催)