11月5日は「津波防災の日」です

鹿児島地方気象台長 瀧下


 こんにちは、鹿児島地方気象台長の瀧下です。

 11月5日は「津波防災の日」、「世界津波の日(World Tsunami Awareness Day)」です。

 「津波防災の日」は平成23年(2011年)3月の東日本大震災による甚大な被害を教訓として、国民の間に広く津波対策についての理解と関心を深めるために制定されたものです。また、「世界津波の日」は「津波による被害は国際的な共通課題である」という認識から、平成27年(2015年)の国連総会で制定されました。
 11月5日が「津波防災の日」と定められたのは、安政元年(1854年)11月5日(旧暦)に発生した「安政南海地震」の際の、「稲むらの火」という逸話に由来しています。

 この安政南海地震ですが、南海トラフ巨大地震の一つと考えられています。南海トラフ巨大地震は概ね100年から150年間隔で繰り返し発生してきた大規模地震ですが、前回の地震発生から70年以上が経過しており、次の南海トラフ巨大地震はいつ起きてもおかしくありません。想定される最大規模の南海トラフ巨大地震が発生した場合、鹿児島県内でも地域によっては10m以上の津波が来襲するおそれがあります。

 「津波防災の日」には全国で防災訓練をはじめとした、防災への取り組みが行われています。皆さんもこの機会に非常持ち出し品や、避難場所、避難経路の確認をしてみてはいかがでしょうか。

(2021年11月1日掲載)