台長からのメッセージ

鹿児島地方気象台長

 鹿児島地方気象台のホームページをご利用いただき、ありがとうございます。

 当県は、線状降水帯による大雨や台風の接近も多く、過去には8.6水害を含む平成5年8月豪雨や平成18年7月の鹿児島県北部豪雨など、土砂崩れや河川の氾濫で大きな災害が発生しています。特に近年は、以前に比べて雨の降り方が激しくなってきており、令和2年7月には鹿児島県で初となる大雨特別警報を発表するなど、これまで稀にしか起こらなかったような非常に顕著な現象が毎年のように発生しています。
 また、大正噴火クラスの大規模噴火が近づいているとされる桜島をはじめ、霧島山や口永良部島など活発な火山も多く、いつ発生してもおかしくない南海トラフ地震では、強い揺れや高い津波などにより大きな被害が想定されています。

 こうした自然災害のリスクから身を守るためには、日頃からハザードマップなどで身の回りの危険な場所を確認しておき、いざという時には、危険な場所には絶対に近づかない、危険な場所から早めに離れることが非常に重要です。
 鹿児島地方気象台ホームページでは、市町村ごとに大雨・火山・地震に関する防災気象情報を利用することができます。特に大雨が予想される時には、土砂・浸水・洪水の危険な場所がどこかを示す「キキクル(危険度分布)」などの情報をスマートフォンで確認し、自らの避難行動の判断にご利用ください。また、「火山登山者向けの情報提供ページ」では、火山ごとに活動状況に変化がないかどうかを確認できますので、火山の雄大な景色や温泉を楽しみに観光や登山に訪れる際はご活用ください。

 鹿児島地方気象台は、名瀬測候所と共に、県民の皆さまの安心・安全な生活を支える防災気象情報を的確に発表するとともに、県や市町村などの防災関係機関や報道機関等と連携して地域防災に取り組んでまいります。


  令和5年4月   鹿児島地方気象台長 菅野 智之(かんの ともゆき)