熱中症から身を守るために

台長

こんにちは、鹿児島地方気象台長の瀧下です。

九州南部は梅雨明けし、暑い日が続いています。
これからの時期、熱中症を予防するための行動が大切になります。
特に梅雨明けの時期には、多くの人が十分に暑さに慣れていない状況ですので、熱中症のリスクが高くなります。

熱中症は、暑い環境で体温の調整ができなくなり、めまいや吐き気、頭痛、失神などの様々な症状をきたし、最悪の場合は死に至ることもあります。
誰でもなる可能性があり、外にいるときだけでなく室内でも起こります。日頃からしっかり予防することが大切です。

総務省消防庁報告によると、全国で6月から9月の期間に熱中症で救急搬送された方は、ここ数年、6万人以上(平成30年は9万5千人)となり、昨年(令和2年)の人口10万人当たりの救急搬送人員は、鹿児島県が最も多くなっています。

熱中症への警戒を呼びかけるため、気象庁と環境省は「熱中症警戒アラート」を発表しています。
熱中症は気温だけでなく湿度も大きく影響します。これに日射や日差しの影響も加味した暑さ指数(WBGT)を用い、暑さ指数33以上が予想される日の前日の夕方、または当日早朝にこの情報を発表します。
この情報が発表された際は熱中症への予防を普段以上に心がけましょう。

また、熱中症警戒アラートが発表されていない場合でも、熱中症の危険性を示す指標である「暑さ指数」を確認して行動の目安にしてください。暑さ指数は、環境省熱中症予防情報サイトで確認することができます。

気象台から発表される情報など有効に利用し、熱中症への予防対策を行いましょう。

熱中症警戒アラート発表時の予防行動

  1. 外での運動は原則中止や延期をしましょう
  2. 外出はできるだけ控え、昼夜を問わずエアコン等を使用して部屋の温度を調整するなど暑さを避けましょう
  3. 高齢者・子ども・持病のある方など、熱中症のリスクが高い方に声かけを行いましよう
  4. のどが渇く前にこまめに水分補給を行うなど、普段以上に「熱中症予防行動」を実践しましょう

※ 屋外で作業を行う場合は必ず体調を確認し、暑い時間帯の作業を避けましょう。
  一定時間毎に休憩・水分補給を行い、汗をかいた時は塩分の補給も行いましょう。