出水期をむかえて

台長

こんにちは、鹿児島地方気象台長の瀧下です。

奄美地方では5月5日に平年より7日早く、また、九州南部は11日に平年より19日早く梅雨入りしました。
これから台風シーズンにかけては、大雨による土砂災害や河川の増水が発生しやすい時期です。
雨の降り方に注意するとともに、防災気象情報を利用して早めの避難を心がけましょう。

天気予報で雨が予想される場合は、早期注意情報(警報級の可能性)を確認しましょう。
早期注意情報(警報級の可能性)が「中」や「高」となっている場合は、警報級の大雨となる可能性がありますので、ハザードマップ(※)や周辺の危険な場所を確認するなど事前の備えをお願いします。
大雨の数時間前までには、大雨注意報や大雨警報を発表します。また、土砂災害発生の危険度が非常に高まったときには土砂災害警戒情報を発表します。さらに、警報の発表基準をはるかに超える大雨等が予想され、重大な災害の起こるおそれが著しく高まっている場合には、特別警報を発表して最大級の警戒を呼びかけます。

特別警報が発表されてからでは避難が困難となっている状況が想定されますので、特別警報を待つことなく、このHPの雨雲の動きやキキクル(危険度分布)などで、ご自分のいる場所やその周辺の危険度を確認し、「こい紫色(極めて危険)」が出る前に、地元の市町村から発令されている避難情報に従って早めの避難をお願いします。

昨年7月には、熊本県の球磨川流域で線状降水帯による記録的な豪雨により甚大な災害が発生しました。線状降水帯が発生した場合には、今年から「顕著な大雨に関する気象情報」を発表し、大雨による災害発生の危険度が急激に高まっていることをお知らせします。
この情報が発表された場合は、周りの状況を確認し、避難場所への避難が危険な場合は、崖や沢から少しでも離れた建物や、浸水しにくいできるだけ高い場所に移動するなど、直ちに身の安全を確保してください。

ご自分の命、ご家族など大切な人の命を守るという意識を持って、大雨に備えましょう。

(※)鹿児島県の土砂災害警戒区域等マップにリンクしています。