地震の基礎知識

も く じ

 ◆地震とは

     地震は地下で起きる岩盤の「ずれ」により発生する現象のことです。


 ◆日本周辺で地震の起こる場所

 日本周辺では、海のプレートである太平洋プレート、フィリピン海プレートが、陸のプレート (北米プレートやユーラシアプレート)の方へ1年あたり数センチメートルの速度で動いており、陸のプレートの下に沈み込んでいます。


プレート
図:日本付近のプレートの模式図


 ◆日本周辺で起こる地震の種類

 日本とその周辺で発生する地震には大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
    ①:プレート境界の地震
    ②:海洋プレート内の地震
    ③:陸域の浅い地震


地震の種類
図:日本付近で発生する地震の種類


 いずれのタイプの地震でも、陸に近いところで発生すると、強い揺れにより家屋の倒壊や地すべりなどの被害を生じることがあります。また、海域で発生すると、沿岸を襲う津波により広範囲で被害が生じることがあります。



 ◆活断層とは

 活断層とは、過去に繰り返し地震を起こし、将来も地震を起こすと考えられている断層のことです。そして、活断層による地震は、陸域の浅い地震に分類されます。

<注意!>
  活断層がない場所では地震が起きないと思われがちです。しかし、活断層では、地震の規模がある程度大きくなければ、地表に断層のずれが現れません。また、断層のずれが地表に現れていた場合でも、その後の侵食や土壌の堆積により痕跡が不明瞭になり、見つかっていない活断層もあるかもしれません。
 従って、活断層が確認されていない場所でも、被害をもたらすような地震は起きることがあります

 政府の地震調査研究推進本部では、規模の大きい地震が発生する可能性のある全国約 114 の主要な活断層について、事前にその場所を特定して過去の活動履歴を調べることで、将来発生する地震の長期的な発生の予測(長期評価)を行なっています。



 ◆活断層の長期評価について

     主要な活断層で発生する地震や海溝型地震を対象に、地震の規模や一定期間内に地震が発生する確率を予測したものを「地震発生可能性の長期評価」(長期評価)と呼んでいます。
        → 地震調査研究推進本部の長期評価に関するページ


 ◆震度について

     ある場所における地震の揺れの強弱の程度を表すのが震度です。
     震度は、以前は体感および周囲の状況から観測していましたが、平成8年(1996年)4月以降は、「計測震度計」により自動的に観測され、「計測震度」と呼んでいます。 気象庁が発表する震度は、気象庁、地方公共団体及び(独)防災科学技術研究所が全国各地に設置した震度観測点で観測した震度です。
     一般的に震度計は観測地点での揺れ(地震動)を計測していますが、地震動は地盤や地形に大きく影響されるため、同じ町、丁目内であっても場所によって震度が1階級程度異なる場合があります。 基本的な地盤の状態が異なる場合(例えば固い岩盤とやわらかい沖積地)などは、地震が起きたところからの距離がほぼ同じ隣り合う市町村であっても、観測される震度に差が生じることがあります。 また、地殻内のごく浅いところで地震が発生した場合、規模が小さくても人体に感じることがあります。その場合、揺れが感じられるのは狭い範囲に限られていることが多く、すぐ近くに震度計が無ければ、 震度1以上(計測震度0.5以上)の揺れとして観測されないこともあり、この場合地震情報の発表はありません。


 ◆震度階級

     気象庁の震度階級は「震度0」「震度1」「震度2」「震度3」「震度4」「震度5弱」「震度5強」「震度6弱」「震度6強」「震度7」の10階級となっています。

図:震度とゆれの状況



 ◆マグニチュードについて

     マグニチュード(M)は、地震そのものの大きさ、つまり地震の規模(エネルギー)を表します。
     震度は場所ごとにそれぞれ決まりますが、マグニチュードは一つの地震に対して一つの数字しかありません。震源から出てくるエネルギーの大きさによってマグニチュードの数字は決まるので、大きな地震ほど数字が大きくなります。
     具体的には、ある地震に比べてマグニチュードが 0.2 大きい地震は約2倍、1大きい地震は約32倍、2大きい地震は約 1,000 倍のエネルギーを持ちます。



 ◆長周期地震動とは

     長周期地震動とは、大きな地震で生じる周期(揺れが1往復するのにかかる時間)が長い大きな揺れのことです。長周期地震動により、高層ビルは大きく長時間揺れ続けることがあります。 また、長周期地震動は遠くまで伝わりやすい性質があり、地震が発生した場所から数百km離れたところでも大きく長く揺れることがあります。
     
    長周期地震
    図:長周期地震動階級


           → 気象庁HP:長周期地震動についてJMA


       令和5年2月1日より、緊急地震速報の発表基準に長周期地震動階級が追加されました。
           → 緊急地震速報の発表基準の変更についてJMA


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