愛媛県周辺で発生する地震の特徴

 日本周辺では海のプレートが、陸のプレートの方へ1年あたり数cmの速度で動いており、陸のプレートの下に沈み込んでいます。四国地方にはフィリピン海プレートが南海トラフから四国地方の下へ沈み込んでいます。

日本付近のプレートの模式図
日本付近のプレートの模式図


 このため愛媛県とその周辺で発生する地震には、フィリピン海プレートが沈み込むことにより発生する海洋型地震と、陸のプレートの浅いところで断層運動が起こることにより発生する地震(陸域の浅い地震)があります。

 海域で発生する規模の大きい海洋型地震、特に南海トラフ地震では大津波発生のおそれがあります。強い揺れを感じた場合は、速やかに避難することが重要です。

 さらに愛媛県地震被害想定調査結果(第一次報告)では、「愛媛県においては南海トラフ巨大地震により全域において沈下が生じ、瀬戸内側においてもその地盤沈降量に応じて海面変動が生じる」とされています。このため、瀬戸内海でも強い揺れを感じた場合は、速やかに避難する必要があります。

 なお、南海トラフ地震の詳細についてはこちら(大阪管区気象台HP)を参照下さい。

過去100年間に愛媛県内で震度5又は5弱以上を観測した地震を以下に示します(2021年1月1日現在)。

発生日 震央地名 深さ
(km)
愛媛県内
最大震度
1968年8月6日 豊後水道 39 6.6 5
2001年3月24日 安芸灘
(平成13年芸予地震)
46 6.7 5強
2006年6月12日 大分県西部 145 6.2 5弱
2014年3月14日 伊予灘 78 6.2 5強
2015年7月13日 大分県南部 58 5.7 5弱
2016年4月16日 熊本県熊本地方
(平成28年熊本地震)
12 7.3 5弱

これらの内、平成28年熊本地震は陸域の浅い地震、その他は海洋型地震です。
愛媛県周辺で1919年以降に発生したM5.5以上の地震の震央分布図を以下に示します。

愛媛県周辺で発生したM5.5以上の地震の震央分布図

愛媛県周辺で発生したM5.5以上の地震の震央分布図

(1919年~2020年、茶色の線は地震調査研究推進本部の長期評価による活断層を示す。

県内で震度5又は5弱以上を観測した地震に吹き出しを付した。)