奄美地方の気候特性

名瀬測候所が担当する奄美地方は、鹿児島県内の十島村(口之島)から与論島までの南北およそ350kmにおよぶ海域に弧状に連なるトカラ列島と奄美群島で構成されています。

各島の特徴

奄美マップ

霧島火山帯に属しており、火山島が多く諏訪之瀬島と中之島の2島は現在も活動を続けています。

全島が、十島村に属しています。

日本の離島では新潟県の佐渡島に次ぐ広さです。島の大部分が山岳で平地が少ない特徴があります。

島には、奄美市・瀬戸内町・龍郷町・大和村・宇検村があります。

卵形の島で、最も高い所でも海抜およそ200mの起伏のない島です。

島には、喜界町があります。

奄美地方では奄美大島に次ぐ広さの島で、島の中央部を山脈が走っています。

島には、天城町・徳之島町・伊仙町があります。

芋形で細長く、比較的に平坦地が多い耕地面積の広い島です。

島には、和泊町と知名町があります。

円形の小島で、海洋性のレクレ-ション観光地として知られています。

与論町があります。

気候の特徴

平均気温 特徴
名瀬 東京
21.8℃ 15.8℃

奄美地方の気候は一般的に亜熱帯海洋性気候と呼ばれ、暖かい海に囲まれているため四季を通じて温暖多湿、年平均気温は20℃を超えます。 降水量は多く、奄美市名瀬の年間降水量の平年値は2800mmを超え、また、年日照時間の平年値は全国的に見ても少なく、1332.1hです。

1 月 2 月 1 月:15.0℃ 2 月:15.3℃ 1 月:5.4℃ 2 月:6.1℃

奄美では朝晩でも10℃以下となる日は少なく、この時期には大陸からの寒気により東シナ海の海面上で次々と発生する対流雲が流れ込み、断続的に雨や曇りとなる日が多く日照が少なくなります。

本土では珍しい緋寒桜(ひかんざくら)が咲くのもこの頃です。

3 月 4 月 3 月:17.1℃ 4 月:19.8℃ 3 月:9.4℃ 4 月:14.3℃

この頃から奄美の毒蛇ハブの活動に適した気温となってきます。

奄美でも本土と同じく黄砂が観測されることがあります。

5 月 6 月 5 月:22.8℃ 6 月:26.2℃ 5 月:18.8℃ 6 月:21.9℃

奄美地方の梅雨入りは、本土よりおよそ1ヶ月ほど早く、平年の梅雨入りは5月12日ごろ、梅雨明けは6月29日ごろです。

6月の梅雨最盛期には、太平洋高気圧縁辺から暖かく湿った空気が流れ込み激しい雨となることがあります。

7 月 8 月 7 月:28.8℃ 8 月:28.5℃ 7 月:25.7℃ 8 月:26.9℃

梅雨明け以後は晴天の日が多く、台風が来なければまとまった雨はありません。ただ、日射の影響で地面が熱せられ、その熱によって上昇流が発生し、その上昇流から作られる積乱雲が局地的で激しい雨をもたらすこともあるので注意が必要です。

最高気温は連日30℃を超え真夏日となり、夜間も熱帯夜となります。

9 月 10 月 9 月:27.0℃ 10 月:23.9℃ 9 月:23.3℃ 10 月:18.0℃

7、8月からこの頃までは台風が接近することがあり、動向には十分注意が必要です。

9月は残暑が厳しく未だ真夏日となる日が多いですが、10月に入ると朝晩は20℃以下となる日もでてきます。

11 月 12 月 11 月:20.4℃ 12 月:16.7℃ 11 月:12.5℃ 12 月:7.7℃

11月になると北風が卓越するようになり、ようやく最高気温が25℃以上の夏日となる日が少なくなってきます。

12月になるとさらに気温も下がり、比較的乾燥する様になります。

名瀬の平年値

名瀬の極値