沖縄気象台長挨拶

台長

 沖縄気象台は、全国11の地方予報区の一つ「沖縄地方」を担当し、南大東島、宮古島、石垣島にある地方気象台、那覇空港の航空測候所とともに、広い海と多くの島を抱える広大な管内に対し、日々さまざまな情報を提供しています。

 明治23年、現在の那覇市松山に「沖縄県立那覇二等測候所」が創設され、当地における気象業務が始まりました。その後、火災による消失・再建や、太平洋戦争による廃止と再開を経て、昭和47年の本土復帰を機に沖縄気象台となり、昭和62年からは、那覇市樋川にある那覇第一地方合同庁舎で業務を行っています。

 沖縄地方は、暖かい海洋に囲まれた亜熱帯気候に属しており、その豊かな自然は生活に恵みを与えるとともに、素晴らしい観光資源にもなっています。夏の気温は東・西日本とあまり変わらないのに対し、冬は10℃近く暖かく、多くのプロ野球球団が開幕前のキャンプを張ることでも有名ですね。

 本州より一ヶ月ほど早い梅雨や年に7個程度接近する台風は、大きな河川のない沖縄県にとって恵みの雨をもたらしてくれますが、時には牙をむき、災害をもたらします。地球温暖化によって雨の降り方が変化してきており、台風の強さも今後増してくると言われています。また、海に囲まれた沖縄では、大きな地震に伴う津波も懸念されています。これまでの人生で経験のない事に対して、日頃からの十分な備えと、いざというときに身の安全を守る的確な行動を取れることが大事です。

 沖縄気象台は、様々な自然現象を観測するとともに、地方自治体や関係機関と連携し、県民の皆さまと当地を訪れる多くの方々に、分かりやすい防災気象情報を提供することによって、皆さまの安全・安心の確保と、自然災害の防止・軽減に努めてまいります。

 様々な情報の入手に、このサイトを活用していただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

令和4年4月1日   
沖縄気象台長 藤川 典久
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