内陸地震に備える

-内陸地震が起きる仕組み-


目次

内陸の浅い地震

大きな地震が発生する可能性のある活断層

活断層が無いから安心ではありません

内陸の深い地震(沈み込むプレート内の地震)
リンク

内陸の浅い地震

日本周辺では、海のプレートである太平洋プレート、フィリピン海プレートが、陸のプレート (北米プレートやユーラシアプレート)の方へ1年あたり数cm の速度で動いています。このため、陸のプレートに力がかかり、内陸で地震が発生します(図1)。
 過去の発生状況を見ると、近畿、中国、四国地方でも地震が多く発生していることがわかります(図2)。


 

図1 日本付近のプレートの模式図



図2 震央分布図
2000~2020年に発生した内陸(深さ20km以浅、M≧2.0)の地震
なおM≧6.0の地震については吹き出しを付加


大きな地震が発生する可能性のある活断層

活断層とは?

過去に繰り返し地震を起こし、将来も地震を起こすと考えられる地中のずれを活断層と言います。 図3のように近畿、中国、四国地方にも多くの活断層が存在しています(図3)。


図3 管内周辺にある活断層(地震調査研究推進本部が評価を行っている活断層を赤色で表示。このうち今後30年以内の地震発生確率が3%以上の活断層に名前を付加)

活断層の名称 予想される
地震規模M
今後30年以内の
地震発生確率
地震後経過率
奈良盆地東縁断層帯 7.4程度 ほぼ0~5% 0.2-2.2
上町断層帯 7.5程度 2~3% 1.1-2より大
宍道(鹿島)断層帯 7.0程度 0~5% 0.8-1.8
弥栄断層帯 7.7程度 ほぼ0~6% 0.02-2より大
安芸灘断層帯 7.2程度 0.1~10% 0.6-2.4
中央構造線断層帯 
 石鎚山脈北縁西部
7.5程度 ほぼ0~12% 0.2-0.9
 ※注 30年以内の地震発生確率は2022年1月1日時点の値です
 これ以外の活断層の評価については
 地震調査研究推進本部のHPで見ることができます


活断層で起きる地震における長期評価では、今後30年以内の地震発生確率が3%以上のものについては「Sランク」としています。
 3%という値は低く感じるかもしれませんが、活断層の活動間隔は数千年程度と長いため、30年程度では地震発生確率は高い値にはなりません。
 例えば、平成7年(1995年)兵庫県南部地震の発生直前における地震発生確率は0.02~8%でした。
 なお、表に上げた断層帯は平均活動間隔から見た地震後経過率が、1.0より大きいかそれに近い値になっており、切迫度が高いと考えられます。


活断層が無いから安心ではありません


    図4 断層と地表との模式図


活断層は過去に繰り返し発生し、地表にもその痕跡が現れていますが、地震の規模がそれほど大きくないため地表に痕跡が残っていなかったり、風化や浸食により痕跡が不明瞭になっている断層もあります(図4)。
 最初に説明しましたが日本列島はプレートの境界にあたり、複雑な力がかかっているため世界的に見ても地震が発生しやすい地域です。このため活断層が周辺に無くても被害が出るような地震が発生することがあります。
 例えば、2000年に発生した平成12年(2000年)鳥取県西部地震(M7.3)では、この地震に対応する活断層は知られていませんでした。




このページの最初に戻る


内陸の深い地震(沈み込むプレート内の地震)



内陸で大きな地震が起こるパターンとしては沈み込むプレート内の地震もあります。西日本ではフィリピン海プレートが南海トラフから陸のプレートの下に沈み込んでいます。南海トラフ地震はこの陸と海のプレート境界で発生していますが、それより深い領域でも地震が発生しています。
 図5は沈み込むプレート内の地震を示したものですが、南海トラフから離れるほど震源が深くなっています。
 これらの地震は先に説明した活断層の地震より深い領域で発生するため、地上で感じる揺れは浅い地震に比べると小さくなる傾向があります。しかし、2001年に発生した平成13年(2000年)芸予地震(M6.7)のような規模の大きな地震が発生すれば広い範囲で強く揺れ(図6)、被害も発生するので注意が必要です。


図5 2000~2020年で深さ30~150km、M≧2.0の地震
震央分布図と各矩形における断面図

図6 2001年の芸予地震における観測点震度分布図
震央から離れた愛媛県南予でも震度5強を観測している




図7 深い地震と浅い地震の震度分布を比較
震度5弱以上を観測した地点を描画

深い地震と浅い地震の震度分布の違いを見るために、同程度の規模の地震(下表参照)を描画してみると、深い地震の方が広い範囲で大きな震度を観測している事が分かります(図7)。一方、揺れの強さとなる最大加速度は浅い地震の方が大きく、最大震度も6弱と大きくなっています。


2つの地震の震源要素など

地震名 深さ
(km)
最大震度 最大加速度
gal(*1)
2013年4月13日
淡路島付近の地震
15 6.3 6弱 729
2014年3月14日
伊予灘の地震
78 6.2 5強 488

*1 加速度の単位で、地表における重力加速度は980galに相当する。


このページの最初に戻る


リンク



このページの最初に戻る

大阪管区気象台コンテンツ一覧に戻る