札幌管区気象台の歴史

創設経緯

 札幌管区気象台の前身である『札幌測候所』は、日本で3番目に気象観測を始めた観測所で、北海道開拓使が札幌農学校(現在の北海道大学)を開校した明治9年にまでさかのぼります。
 当時、開拓使は[北海道の荒寒のやせ地で開拓するには、気象観測が必要である]と強調し、明治9年札幌農学校のウィリアム・クラーク博士と共に来札した教え子のウィリアム・ホイラー博士は、農業と気象との関係について研究を始め、その一環として気象観測を行いました。

所在地及び観測の始まり

年月日 事項
明治05年08月26日 函館(函館海洋気象台の前身函館気候測量所)で日本最初の気象観測を開始
明治08年06月01日 東京(気象庁の前身東京気象台)で気象観測を開始
明治09年09月01日 石狩国札幌区東創成通り(現在の中央区南2条東1丁目)において札幌農学校教師ウィリアム・ホイラーにより気象観測を開始
明治11年06月30日 石狩国札幌区東創成通り開拓使民事局地理課内(現在の中央区北3条東1丁目)に移転
明治11年09月30日 石狩国札幌区山越通り(現在の中央区北4条西2丁目)に移転
明治13年02月27日 暴風警報の発表開始

※次の8箇所の予報掲示板により周知されていた
 道庁前/区役所前/旧道庁前/測候所前/駅前/交番3箇所(南1西4/南1西1/南4西3)

明治16年01月 地震計による地震観測開始
明治23年08月01日 石狩国札幌区内北7条元農園内(現在の北区北8条西9丁目1番地)に移転
明治25年08月01日 天気予報の発表開始

※道庁の搭上に信号柱を建て、旗を掲げて予報の周知をした

大正10年11月28日 気球による上層気流観測を開始
昭和03年06月 北海道でラジオによる天気予報開始
昭和12年10月28日 国営移管 文部省所管となり、中央気象台札幌支台へ改称
昭和14年07月01日 現在の中央区北2条西18丁目2番地に移転し、観測開始
昭和14年08月11日 北海道で始めて天気図が新聞に掲載
昭和14年11月01日 中央気象台札幌支台を札幌管区気象台へ改称
昭和15年02月10日 ラジオゾンデによる高層気象観測を開始
昭和18年11月01日 運輸通信省の所管となる
昭和30年07月25日 札幌で天気予報サービス電話(177)開始
昭和31年07月01日 気象庁に昇格
昭和32年01月 航空機による海氷観測業務開始
昭和32年02月01日 北海道でテレビによる天気予報開始
昭和38年06月17日 気象レーダーによる観測開始
昭和49年11月 アメダスによる観測開始

写真で見る昔の気象台

明治23年頃の札幌測候所(現在の北区北8条西9丁目)
昭和34年頃の札幌管区気象台(中央区北2条西18丁目)