外国の気象機関へのデータ提供

ひまわりの観測データは、アジア・太平洋地域の各国の気象機関等(国家気象水文機関)に提供を行い、 それぞれの国の防災情報として気象監視・災害の軽減に利用が行われています。 気象庁では、各国の防災・減災に気象衛星観測が十分に利用できるように、 複数の手段を用いてひまわりの観測データの提供を行っています。

ひまわりキャスト

ひまわりキャストは、商用衛星を利用した観測データの配信サービスです。 アジア・太平洋地域の中には、島嶼国など十分なインターネット等の地上回線を準備できない国や地域があります。 気象庁では、そのような地上回線が十分ではない国や地域においても、 ひまわりの観測データが利用可能となるように商用衛星を利用した観測データの配信を行っています。 アンテナ等の受信システムを準備することで、10分ごとの高頻度のひまわりの観測データを受信することが可能となります。 アジア・太平洋地域の34機関(令和5年11月現在)がひまわりキャストを通じて、ひまわりの観測データを受信しています。

キャスト利用者
ひまわりキャストの利用国の図(令和5年11月現在)

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ひまわりクラウド

ひまわりクラウドは、各国の気象機関向けの地上回線を利用した観測データの配信サービスです。 ひまわりキャストで配信されている観測データに比べ、ひまわりクラウドで配信するデータは、 高解像度で大容量データとなっています。各国の気象機関では目的に応じて観測データの処理を行い、 防災・減災に役立てられており、ひまわりクラウドはアジア・太平洋地域の23機関(令和5年11月現在)で利用されています。

クラウド利用者
ひまわりクラウドの利用国の図(令和5年11月現在)

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ひまわりリアルタイム画像

気象庁では、アジア・太平洋地域の気象機関に衛星画像をインターネット回線経由で提供しています。 太平洋地域の島嶼国には各国の領域に合わせたサイズの小さな画像を提供するなど、 各気象機関の要望にあわせて衛星画像を提供しています。

リアルタイム画像
島嶼国に提供している画像例
平成29年5月26日09時00分(日本時間)のキリバス共和国(タワラ)の衛星画像

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ひまわりリクエスト

気象庁では国際協力の一環として、外国気象機関からリクエストされた領域に対して行う2.5分毎の機動観測「ひまわりリクエスト(HimawariRequest)」を実施しています。 ひまわりリクエストの開始により、観測可能領域内にある諸外国において、火山噴火の早期検出・噴火直後の噴煙や熱帯低気圧の構造変化の詳細監視など、 ひまわりの観測データが災害リスク軽減により一層活用されることが期待されます。

ひまわりリクエストの事例の一部は、観測画像紹介(機動観測)に掲載しています。

ひまわりリクエスト_オーストラリアのサイクロン
ひまわりリクエストにより観測した事例
オーストラリアのサイクロン
平成31年3月18日10時02分(日本時間)

実施履歴(令和6年4月1日現在)

これまでにオーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、インドネシア、フィジー、米国、インドの計8か国から、熱帯低気圧、森林火災、火山の噴火、大雨や雷雨等を対象に、合計225件のリクエストを受け付けました。

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