7月1日に朝鮮半島中部にあった梅雨前線は、4日にかけて対馬海峡まで南下した。この間、九州北部地方には南から暖かく湿った空気が流れ込み、断続的に激しい雨が降った。 特に山口県では、柳井で3日1時から10時までに302mmという記録的な豪雨を観測し、3日の日降水量347mmはこれまでの日降水量の極値(228mm)を大きく上回った。 梅雨前線はその後も南下しながら九州北部地方に局地的な激しい雨をもたらし、6日1時頃、熊本県の田浦では1時間に100mmの猛烈な雨を観測した。
梅雨前線は、7日には九州の南岸まで南下したが、8日からは再び北上して活動が活発化し、9日から10日にかけて熊本県と大分県を中心に大雨となった。 1日から11日の総降水量は、熊本県の南小国774mm、大分県日田市の椿ヶ鼻758mm、山口県柳井622mmなどで、 平年と比較すると山口県や大分県を中心に広い範囲で平年の2から3倍、山口県柳井ではおよそ5倍もの大雨が降ったことになる。