7月3日09時中国大陸東岸で梅雨前線上に発生した低気圧が4日にかけて九州を東へ進んだ。3日から4日朝にかけて梅雨前線が九州南部から次第に九州北部付近へ北上、高気圧の周辺と低気圧に向かう暖かく湿った空気が鹿児島県の西海上で収束することにより、発生・発達した雨雲が薩摩地方や大隅地方へ断続的に流れこみ大雨となった。
7月2日18時から降り始めた雨は、3日昼前から断続的に激しい雨となり、3日夜には薩摩半島の西海上で発達した雨雲が線状に連なり東進、薩摩、大隅地方を中心に大雨となった。解析雨量では、3日19時30分までの1時間に薩摩川内市甑島付近で約100ミリの猛烈な雨となり、薩摩川内市甑島で3日20時30分までの3時間積算解析雨量が50年に一度の値となった。その後、薩摩地方や大隅地方に、土砂災害警戒情報を発表(指宿・川辺、錦江町、南大隅町を除く)して、土砂災害に厳重な警戒を呼びかけた。そして、4日04時50分、鹿児島地方気象台はこれまでに経験したことのないような大雨となっているとして長島町、出水市、阿久根市、伊佐市に大雨特別警報(土砂災害)、長島町に大雨特別警報(浸水害)を発表して、最大級の警戒を呼びかけた。