コラム③

台風の発生と沖縄への接近について

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 8月から9月は、台風発生数と沖縄県への接近数が1年の中で最も多い時期です(図1)。

 台風は、さまざまな気象条件や海洋の条件が整ったときに発生しますが、西部太平洋熱帯域の海面水温が28℃を超える高いところに、 モンスーンに伴う水蒸気を大量に含んだ西風が東南アジアから流れ込み、 太平洋中部からの貿易風(東風)とぶつかることによって、積乱雲の活動が活発となり、台風が発生することが多くあります。
 発生した台風は、太平洋高気圧の周辺に沿って発達しながら西に進みます。 7月に比べて太平洋高気圧の西への張り出しが弱まる8月から9月にかけては、 台風は、高気圧の縁(へり)に位置する沖縄付近で速度が弱まって転向しやすくなります。このため、沖縄付近は、最盛期に台風が通過することが多く、数日間に渡って影響を受けることがあります。
 本州付近に進んだ台風は、偏西風の影響で速度を上げて北東に進み、衰弱期を迎え、温帯低気圧に変わります(図2)。

各月の台風発生数と沖縄県への接近数

図1 各月の台風発生数と沖縄県への接近数の平年値
(1991年~2020年の30年平均値)

北西太平洋における8~9月の大気の流れ

図2 北西太平洋における8~9月の大気の流れの模式図
海面上の色は海面水温の平年値(1991年~2020年の30年平均値)
緑矢印は地表面付近の大気の流れ