大阪府周辺の地震活動を見ると、京都府・大阪府・兵庫県の3府県の境界付近は地殻内の地震活動が定常的にある領域です。ここでは2018年6月18日のM6.1の地震が発生しています。また、和歌山県も地殻内の地震活動が活発な領域です。他にはフィリピン海プレート内部の地震があり、大阪府周辺では60km程度の深い場所で発生しています。
また、大阪府周辺には活断層が多数存在し、それぞれの30年確率は表のようになっています。
大阪府周辺の地震活動を見ると、京都府・大阪府・兵庫県の3府県の境界付近は地殻内の地震活動が定常的にある領域です。ここでは2018年6月18日のM6.1の地震が発生しています。また、和歌山県も地殻内の地震活動が活発な領域です。他にはフィリピン海プレート内部の地震があり、大阪府周辺では60km程度の深い場所で発生しています。
また、大阪府周辺には活断層が多数存在し、それぞれの30年確率は表のようになっています。
図 大阪府付近の震央分布図および断面図 (2000年~2023年にかけて発生したM≧2.0の地震) 地震調査研究推進本部の長期評価による活断層のうち、 大阪府に近い活断層を色分けして名前を表示している。 |
表 図中に名前のある活断層についての長期評価結果 *1 今後30年以内の地震発生確率が3%以上を「Sランク」、0.1~3%を「Aランク」、0.1%未満を「Zランク」、不明(すぐに地震が起きることが否定できない)を「Xランク」と表記している。地震後経過率が0.7以上ある活断層については、ランクに「*」を付記している。 *2 最新活動(地震発生)時期から評価時点までの経過時間を、平均活動間隔で割った値。最新の地震発生時期から評価時点までの経過時間が、平均活動間隔に達すると1.0となる。 ・これら活断層の評価は地震調査研究推進本部が行っており、地震発生確率は2024年1月1日時点を基準としている。 ・活断層の中には複数の活動区間を持つものもあるが、大阪府に近い活動区間を掲載している。 |
No. | 発生年月日 和暦 |
M(*1) | 地震名、震央地名 | 津波 | 大阪府における(*2) | 資料 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
震度 | 人的被害 | 物的被害 | 概要 | 詳細 | |||||
1 | 887年8月26日 仁和3 |
8.0 ~8.5 |
仁和地震 (南海トラフの地震) |
あり | 津波による死者多数 | - | - | ||
2 | 1361年8月3日 正平16(康安1) |
8 1/4 ~8.5 |
正平(康安)南海地震 | あり | 津波による死者多数 | - | - | ||
3 | 1596年9月5日 慶長1 |
7.5 | 慶長伏見地震 | (4) | 堺で死者600余名 | 人家被害多数 | - | - | |
4 | 1707年10月28日 宝永4 |
8.6 | 宝永地震 (南海トラフの地震) |
あり | (6) | 死者約750人 津波による死者多数 |
船舶被害1,300、落橋50 | - | - |
5 | 1854年12月24日 安政1 |
8.4 | 安政南海地震 | あり | (5~6) | 津波による死者多数 | 船舶被害1,800、落橋10 | - | - |
6 | 1891年10月28日 明治24 |
8.0 | 濃尾地震 | (5) | 死者24人、負傷者94人 | 住家全壊1,011棟 | - | ||
7 | 1927年3月7日 昭和2年 |
7.3 | 北丹後地震 | あり | 4 | 死者21人、負傷者126人 | 住家全壊127棟、住家半壊117棟 | ||
8 | 1936年2月21日 昭和11 |
6.4 | 河内大和地震 | 5 | 死者 8人、負傷者52人 | 住家全壊 4棟など | |||
9 | 1944年12月7日 昭和19 |
7.9 | 昭和東南海地震 | あり | 4 | 死者14人、負傷者135人 | 住家全壊199棟など | ||
10 | 1946年12月21日 昭和21 |
8.0 | 昭和南海地震 | あり | 4 | 死者32人、負傷者46人 | 住家全壊234棟など | ||
11 | 1952年7月18日 昭和27 |
6.7 | 吉野地震 | 4 | 死者 2人、負傷者75人 | 住家全壊 9棟など | |||
12 | 1995年1月17日 平成7 |
7.3 | 兵庫県南部地震 (阪神・淡路大震災) ⇒特設ページへ |
あり | 4 | 死者31人 負傷者3,589人 |
住家全壊 895棟、住家半壊7,232棟など | - | |
13 | 2011年3月11日 平成23 |
9.0 | 三陸沖 平成23(2011)年 東北地方太平洋沖地震 (東日本大震災) ⇒特設ページへ |
あり | 3 | 負傷者 1人 | 長周期地震動により大阪府咲洲庁舎では内装材や 防火戸等の一部に破損被害が生じたほか、 エレベータの停止や閉じ込め事象が発生した |
- | - |
14 | 2013年4月13日 平成25 |
6.3 | 淡路島付近 | 5弱 | 負傷者 5人 | 大阪市内で断水15件 【平成25年10月29日現在】 |
- | - | |
15 | 2018年6月18日 平成30 |
6.1 | 大阪府北部 ⇒特設ページへ |
6弱 | 死者 6人、負傷者384人 | 住家全壊20棟、住家半壊471棟など 【令和元年8月20日現在】 |
- |
*1 地震の規模(マグニチュード)、ただし東北地方太平洋沖地震はモーメントマグニチュードによる。
*2 兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)までの被害は、地震調査研究推進本部の「都道府県ごとの地震活動」や大阪府の「地域防災計画」から引用している。
その後の地震については総務省消防庁の資料による。
また、1919年以前の地震の震度については大阪府地域防災計画に記載されている震度を括弧付きで掲載している。
【日本全国で表示】 |
【左図を近畿地方周辺で拡大】 |
上表に掲載の地震を描画、橙線は地震調査研究推進本部による活断層
ただし1884年以前の震源要素は理科年表、1885年~1918年の震源要素は茅野・宇津(2001)、宇津(1982,1985)による※
※宇津徳治(1982): 日本付近の M6.0 以上の地震および被害地震の表:1885 年~1980 年, 震研彙報,57,401-463.
宇津徳治(1985): 日本付近の M6.0 以上の地震および被害地震の表:1885 年~1980 年(訂正と追加),震研彙報, 60, 639-642.
茅野一郎・宇津徳治(2001): 日本の主な地震の表,「地震の事典」第2版, 朝倉書店, 657pp.