高層気象観測

福岡管区気象台では、気象法規に基づいて一日に2回、水素ガスを詰めたゴム気球にGPSゾンデと呼ばれる観測機器をつるして飛ばすことにより、上空の気温や湿度を観測します。
また、ゾンデとGPS 衛星の相対速度から風向風速を観測します。


GPSゾンデ
GPSゾンデ(iMS-100型・RS41-SG)

GPSゾンデは、ゴム気球に充填した水素ガスの浮力を利用して、1分間に300~400mの速度で上昇しながら、測定した値(高度・気温・湿度・風向風速)を電波信号で地上に送信します。
地上で直径1.6mの気球は、上昇とともに膨れて、高度約30kmでは直径8m位まで膨らみ破裂します。これによってGPSゾンデは観測を終了し、パラシュートによってゆっくりと降下します。

高層気象観測網

現在GPSゾンデを利用した高層気象観測所は全国に16箇所あります。
こうした高層気象観測は世界でも約800箇所で行われており、得られたデータは、天気予報や気候変動・地球環境の監視、航空機の安全な運航等に欠かせないものとなっています。


気球の飛揚まで